インタビュー

架空のキャンペーン「BEPPU ROMAN」



ー まずは簡単な生い立ち、別府に来たきっかけを教えてください。

静岡で生まれ育って、小さい頃にTVでフィリピンのゴミ山の生活を知って、ずっと国際協力や発展途上国の暮らしを変えていくということに興味がありました。
別府に来るきっかけはAPUへの入学ですね。そういう観点から大学進学を考えた時にAPUが一番理想に近かったので。環境問題とビジネス、その両方を学べるので持続的な支援をより具体的に考えられるんじゃないかと思ったことと、途上国からの学生も多いので、生の声や考えを聞きながら学ぶことが出来るのは魅力的だなと思ってAPUを選びました。

ー 僕が面接官だったら即入学させたい答えだね(笑)今4年生ってことは来年の春卒業だよね。実際にAPUで学んでみてどう?

学んだことももちろんそうなんですが、ああいう環境に魅力を感じて来るちょっと変人で、刺激をくれるAPU生に出会えたことは間違い無く今後の人生の大きな財産になると思っています。みんな芯があって、努力したり、挑戦したりする人が多いので。その繋がりを今後も大事にしていきたいなと思っています。

二度とない景色へ。



ー APUの子は優秀な子が多いもんね。

社会に出てお互い成長したのちに再会したら、また新たな化学反応が起きそうな予感がします。

ー 別府の街についてはどう?

一年生の頃はAPUの中のコミュニティーにしか参加していなかったので、別府という街にはあまり興味がなかったです。でも、下界(APUの学生は校舎が高台にあるため、別府の市街地のことを下界と呼ぶ)に住むようになってからは別府の人と触れ合う機会も多くなりました。色んな人が自分らしくいられる寛容さだったり、変わった人でも毛嫌いせずに繋がって「一緒に面白いことしようよ」っていう勢いがあるところが凄く素敵だと思います。

極東の西、別府という異国。



ー 最近APUのイ先生を撮影した時にも話したことなんだけど、別府ってもう大分県別府市じゃなくて、別府国だよねって。100か国以上の国の人がこれだけコンパクトな街に住んで、独特な文化が混ざり合って、無理に共感するわけじゃなくただ共存している。その多様性が許されるのはもう国だよねって。

国っていう意味でいうと、別府は一人一人が大事にされてて、役目を持って街に存在している感じがします。東京とかだとその人がいてもいなくても街としては変わらないし、大事にされない感じがするんですよね。別府だと例えばお店をやろうって思った時に、土地については誰が詳しくて、歴史については誰が詳しくて、お酒だったらこの人で、っていう感じで「人の名前が浮かんでくる」と思うんですよ。

心が動いたら、体で動き出せ。


ー ハブになったり、キーになったりする人は確かに多いよね。今飲食店の話が出たから聞きたいんだけど、「Trash Kitchen」はどういう経緯で始めたの?

Trash Kitchen」は食品ロスになってしまう食べられるのに捨てられてしまう食材を私たちが回収して、レストランで調理をして料理を振る舞うという試みで、2019年10月から2020年1月までの期間限定でホテルニューツルタさんの1階をお借りしてお店をオープンしていました。

別府、湯けむり、神隠し。



ー 環境や社会問題っていう意味でもそうだし、サステイナブルな仕組みを作るっていう意味でも一つの挑戦だよね。

日本は特にフードロスが多い国で賞味期限が厳しかったり、見た目の規格が厳しかったり、世界的に見ても食べ物を無駄にしている国なんです。私は半年くらいイギリスとドイツに留学していたんですが、ヨーロッパでは食品ロスになる食材だけを集めたスーパーマーケットやレストランが普通にあるんですよね。いびつな形の野菜もそれを「個性」として楽しんでいて。問題意識だけじゃなくて、実際にそれを楽しめる環境だったりを作ることも大切なことなのかなと思って、まずはAPU生が中心となって一つの形を作ってみようと始めたプロジェクトでした。

非日常にある日常にときめけ。



ー 実際にレストランという形にして、料理を提供する所までやってみてどうだった?

お客様からは「これがフードロスで作ったものとは思えない。美味しいじゃん」という意見を沢山もらいました。伝えたかったことが少しは体現出来たのかなと思ってます。別府の地元の方の協力があったからこそ実現できましたし、その地域の問題を地域の人達で解決していくということが別府なら実現出来ると感じました。あとは食材が料理になっていく過程を見せられたらもっと良かったかもしれません。

朝霧の真っ只中へ。


安全な環境を望む弱い自分がいる。
だからこそ、冒険への強い憧れを持てる。



ー 縁が繋がる別府ならではの環境作りがもっと出来るかもしれないよね。他に別府ならではだなと思ったこととかあるかな?

神父さんと初めてお会いした竹瓦小路アーケードの音楽イベントですかね。それまでは別府の方が主催したイベントに参加したことがなくて、全く知らない人ばかりだったんですが、皆さん本当にフレンドリーで。一回のイベントでこれだけ仲間や友達が増えることって今までなかったんですよね。それが別府ならではなのかなと思いました。

かんなわ女子。



ー たしかにそうだね。イベントもそうだけど例えばバーのカウンターに座ってるお客さんが帰る頃にはみんな仲良くなってる、なんてことが別府ではよくあるからね。要はそういうところに「足を運ぶ」かどうかだよね。

そう考えると別府は「足を運ぶ」場所が沢山ありますよね。温泉、音楽、食、お酒。全く違うことをしていても、同じ趣味で老若男女が楽しめるし、会話出来る。例えば音楽イベントにしても大体集まる世代は同じになりがちですよね。それが別府だとお爺ちゃんから子供までフラットに同じ空間で楽しむことが出来る。本当に密度が濃い街だと思います。

何度でも再生したくなる思い出を。



ー イベントっていうよりも、感覚は「お祭り」に近いのかもね。

偏ってないのがいいですよね。一時期海門寺温泉の近くに住んでいて毎日行ってたんですけど、常連のお婆ちゃんと仲良くなったりして。70代の方とかと普通に仲良くなるってなかなかないですからね。

ー 温泉はそういう意味でいうと一番フラットかもしれないよね。ふらっと行けるし(笑)良く行く温泉は海門寺温泉?

回数券買って行ってましたね。日常的に温泉に行くっていうのは別府じゃないとあり得ないですよね。

私の秘密と街の秘密、どっちが知りたい?


品(しな)は体。品(ひん)は心。


上る湯けむり、落ちる恋。



ー 別府以外の人にとっては特別なことが当たり前で、でも当たり前なことが実は特別なんだってことを温泉が教えてくれるよね。海門寺以外でどこか好きな温泉とかある?

好きな温泉は夢たまて筥です。首だけ出すむし湯があるじゃないですか。なんだか温泉卵になった気分になれるので好きです。静岡も熱海とか伊豆とか温泉地は多いですけど、別府みたいなバリエーションはないですね。

トランク一つだけで浪漫飛行へ。


光に触れ、影に溺れ、湯に抱かれる。



ー 今日は鉄輪温泉で撮影したけどどうだった?

凄い数の温泉がありますよね。一つ一つ鉄輪だけでも違う温泉があって楽しいですよね。造りとか、色とか、日の光とか時間帯によっても全然違う表情になるのが素敵ですよね。温泉で撮影ってしたことなかったので、自分的にはチャレンジングな撮影でしたね。

ー タオルがズレる度にカメラマンが後ろを向くって撮影もなかなかないよね(笑)

そうですね(笑)ゆの香さんのお風呂もとっても素敵でした。

潤いの向こう側。


一人と孤独は同じじゃない。


居所を離れ、汗と涙を流せ。


湯あがりという魔法の時間。


さようなら、喧騒。


架空のキャンペーン「BEPPU ROMAN」



ー ありがとうございます。最後にこれから別府に来る人へメッセージを。

人と文化と食と温泉が別府の魅力だと思ってますが、来るなら2週間くらい来て欲しいですね。3日間くらい観光だけして帰るのはあまりにも勿体ないと思います。一ヶ月くらい別府にいると別府マインドになって来るので、是非それを体験して欲しいです。



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