BEPPU ONSEN ROUTE 88

No.21

竹間梨香

かまど地獄 知る人ぞ知るブルーの岩風呂

大分県竹田市に住む梨香ちゃん。世界の景色や人を見てきた彼女がなぜ大分にハマったのか?別府によく飲みに来るという彼女が見た別府人とは?かまど地獄の温泉と合わせて地獄めぐりをお楽しみ下さい!


Writer & Photographer : 東京神父

かまど地獄にて

出身は東京だと聞きましたが、大分県に来たきっかけを教えてください。

梨香:スペイン留学から22歳の時に日本に帰って来たんですが、日本で就職するか、スペインで就職するか悩んでいたんですね。その時、たまたまお世話になっている方に大分県竹田市の地域おこし協力隊で語学が出来る人を探しているという話を聞いてすぐに手を挙げました。大分には一回も来たことなかったんですけど、スーツケース一つ持って、竹田に住み始めました(笑)

行動派ですね。それからはずっと竹田ですか?

梨香:22歳から25歳まで3年間働かせてもらって、その後パナマの旅行会社にインターンで行きました。ボリビア、キューバ、ペルー、エクアドル、ガラパゴスなどを旅をしながら仕事をするみたいな生活をしてました。

世界を飛びまわってますね。それで今はまた竹田に戻ってきてるんですか?

梨香:大分の人が好きすぎて、東京に戻らずに2019年の8月にまた竹田に戻って来ました。


「こういう虫は可愛い!」

好きすぎて(笑)大分の魅力ってなんだと思いますか?

梨香:住んでたのは竹田なんですけど、大分の人の人間性に凄く惹かれて。街の人みんなが挨拶し合ったりとか、いい意味で繋がりが濃くて。知らないおばちゃんとかに「おかえり」って言われたりとか。挨拶以外もそうですけど、人間らしいなって。東京だと近所の人と挨拶することもあまりないし。海外は人との距離が近いので、大分にも同じものを感じましたね。

色々な経験をしたからこそ、分かったことですよね。

梨香:そうですね。自分はこういうのが好きなんだって、経験の中で学んだ感じですね。私飲みに行くのが好きなんですけど、竹田や大分市内や別府や、色んな場所で飲んでいると知り合いが増えるんですけど、そのスピードが人よりも速いですね。特に別府はスピードが速いかも(笑)生きていくって色んな要素があると思うんですけど、やっぱり「人」なんだなーと実感してます。

別府にはよく飲みに行きますか?

梨香:そうですね。別府は色んな意味で「ぎゅっ!」てなってるじゃないですか?(笑)一人と知り合ったら、どんどん広がっていって、気付いたらみんな友達みたいな。最初はその人と飲みに出てたけど、その人がいなくて一人で出ても知り合いに会う。それは別府特有で凄く面白いですね。


帽子のメッセージが素敵な案内役の本田さんと

僕が面白いと思うのは、別府に住んでいなくてもそれが出来てしまうところ。オープンな人には別府人はとことんオープンですから。やっぱり「人」ですね。

梨香:九州の人って九州愛強いと思うんですよ。東京、神奈川、千葉とかにはない一体感があるというか(笑)自分の住んでいる所に郷土愛がある人が多くて、その中でも別府の人はそれが凄く強いなって感じます。

熊本愛、博多愛、大分愛、竹田愛、色々ありますけど、別府の人の別府愛は特に濃いですね。溺愛してますよね(笑)住みたい街の条件って人それぞれあると思うんですよ。ご飯が美味しい、自然がある、好きなお店があるとか。でも、一番の条件はやっぱり「人」だと思うんですよ。私は竹田の人が好きだし、縁があって竹田に住んでますが、別府も本当に人が面白いですよね。変態が多いというか(笑)

「生まれ変わったら別府になりたい!」なんて言ってる人もいるからね(笑)

梨香:街になりたいってよっぽど変態ですね(笑)やっぱり「これが好き!」って言ってる人を嫌いになれないじゃないですか?悪口言わずに人のいい所を言う人が誰からも好かれるみたいに。別府の人は別府が好きだから「別府が好き」っていう人も大好きみたいな。だから外から来る人にも凄く優しいですよね。土の人と風の人がうまく交わってる気がします。

土の人でも別府の面白さに気付いている人とそうじゃない人がいて、その気付けていない人達にどうこの街の面白さを再認識してもらうかも大切かなと。ただ、これは一度外に出てみないと分からない感覚かもしれないので難しいですよね。例えば温泉も生活の一部になってしまうと当たり前のものになってしまいますから。

梨香:そうかもしれないですね。私は移住者の側、風の人なので、そういう人達が良さを教えてあげることも必要かもしれないですよね。実際竹田も別府もそうですけど、東京生まれの私から見たら相当面白いですから(笑)


実はかまど地獄では温泉に入れます

そうですよね。僕は別府20年、東京20年、どっちの目線もあるから、よりリアルにその面白さを伝えていけたらいいなと思っています。この企画もまさにその一つですし。今日はそんな別府の観光名所「地獄めぐり」を体験してもらいましたが、かまど地獄はどうでしたか?

梨香:他の地獄(血の池地獄海地獄)は何度か来たことあったんですけど、かまど地獄は初ですね。足湯があったり、湯けむりの実験みたいなこともやっていたり、温泉を見る、飲む、感じる、色々出来て凄く楽しかったです。あと地獄めぐりで温泉に入れるなんて知らなかったので、びっくりしました。

髭剃りとか置いてありましたけど、そういうこと?(笑)




実はあの奥は会長さんの自宅らしいですよ(笑)

梨香:髭剃りとか置いてありましたけど、そういうこと?(笑)いい意味でのプライベート感はありましたよね。

多分自宅のお風呂ですよね(笑)後で聞いてみましょう。そういうのを解放しちゃう所がまた別府らしいなと思ったりもしますけどね。(撮影後に確認したら、実際に会長さんが毎日入っているお風呂ということでした)

梨香:別府の人の温かさって温泉由来なのかなって思っちゃいますよね。日本の中でもこれだけ温泉と温泉愛で溢れてる街も珍しいですし。

温泉文化に育まれた心根ですよね。今日はありがとうございます。最後にこれから別府に来る人へメッセージをお願いします。

梨香:大分と言えば、やっぱり別府で、別府と言えば、温泉で。とりあえずまずは来ないと始まらないので、来て体験して欲しいですね。地元とかでも熊本、福岡に行ったことある人は多いんですけど、大分に行ったことがない人が多くて。私の友達とかも来たらリピーターになる子も多いです。この企画を見て「こんな人がいるんだ」「こんな楽しみ方があるんだ」っていうのをウェブだけじゃなくて、実際に街に来て体感して欲しいですよね。

人それぞれの楽しみ方、例えば「地獄めぐり」以外にも「温泉めぐり」だったり「お酒めぐり」だったりあると思うので、それを実際に自分の目で見て、体験することが何よりも大事かなって思います。別府は受け入れる文化が凄いので、一人は友達を作る気持ちで遊びに来て欲しいですね。そういう人がいれば、次は泊まる所に困らないので(笑)あと竹田も素敵な所なので、是非遊びに来て下さい。結論、大分最高!(笑)


「こういう虫はダメ!」



MODEL PROFILE

名前:竹間梨香(Rika Chikuma)
年齢:26歳
出身:東京
職業:ゲストハウス職員


CREDIT

タイトル:Welcome to hell
撮影日:2019年9月23日
写真撮影&インタビュー:東京神父

撮影協力:かまど地獄、別府市、別府市温泉課、宇都宮貴さん、首藤宏行さん、白池地獄、海地獄、BEPPU HELL'S NIGHT
友情出演:アダシェフスキ・エレナ

※温泉や個人の情報は全て撮影当時のものです。

ONSEN INFO

かまど地獄

かまど地獄は足湯に浸かると「別府八湯温泉道」のスタンプを押してもらえるが、実際に入浴出来る温泉もある。かまど地獄の会長宅のお風呂を解放しているというその温泉は、日によってブルーの濃さが変わる不思議な温泉だ。



住所:大分県別府市大字鉄輪621番


営業時間:8:00〜17:00(年中無休)


入浴料金:大人400円
3歳以上小学生未満150円
(年中無休 家族湯60分2000円)


泉質:塩化物泉


地図:湯巡りマップ


公式HP:別府八湯温泉道サイトかまど地獄



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