BEPPU ONSEN ROUTE 88

No.37

永野政雄、松田真也

海地獄 歴史ある別府観光名所の足湯

海地獄の庭師(庭園管理)として働く永野さんと松田君。別府出身別府育ちの2人はまるで親子のよう。国指定名勝の海地獄の季節折々の庭園を守る2人に海地獄や別府温泉について話を聞きました。


Writer & Photographer : 東京神父

別府一の観光名所

お二人とも別府出身ということですが、なぜ海地獄で働くことになったのか教えてください。

永野:海も山も緑もあるこういう観光都市で、今よりもより美しくこの自然を守り、残していきたいという想いがあり海地獄で働くことになりました。今はそれを後世に残していくということも考えてますね。

松田:自分は高校を卒業する時の求人に海地獄があって、別府の地獄めぐりという観光名所でも1番大きい所で人と関わる仕事がしたいと思って面接を受けました。

なるほど。海地獄は別府の有名な観光名所で沢山の方が訪れると思いますが、実際に働いてみていかがですか?

永野:今はコロナの影響で海外の方は少ないですが、普段は観光のお客様で特にアジアの方が多く訪れます。そういう方達に温泉や海地獄を美しい、面白い、そしてまた別府に来たいと思ってもらえるよう日々やりがいを持って働いています。

松田:海地獄は子供連れのお客様も多いので、僕らが整備する庭園を見て海地獄が家族の思い出に残ってくれたら嬉しいですし、そうあってもらえるように日々頑張っています。


温室には様々な植物が

庭というよりも海地獄全部が庭園って感じですよね?この景観が売りと言ってもいいと思うくらいですよね。

永野:そうですね。自然と庭園と温泉が織り成す景観は海地獄ならではだと思います。広いので1日も欠かさず手入れする必要があります。


Heaven in the Hell 2020

実は昨日の夜に海地獄で行われたイベント(海地獄では定期的に庭園をライトアップしたDJイベントなど新しい試みに挑戦している)を撮影させてもらったんですが、普通の観光地ではやらないようなことを企画・発信していると思うのですが、実際に働いているお二人はどんな風に捉えていますか?

永野:定期的に夜間営業をやり始めたのは多分4年前くらいかな?普段の営業は17時までなので、一般の方は夜の海地獄は見られないんですよ。

ただ昼の海地獄と夜の海地獄は全く見え方が違って、ライトアップされた庭園は幻想的で本当に美しいので、そういう意味ではお客様に楽しんでもらえる選択肢が増えたので、良い試みなのかなと思いますね。

松田:夜営業はやって良かったと思ってます。意外に地元の人って地獄めぐりをしたことがない人が多くて、自分の友達とかに聞いても「まわったことないなー」っていう人が多いんですよね。

夜は観光に行くというよりイベントに遊びに行くっていう感覚で来れるので、イベントを通して海地獄の良さを知るきっかけになるんじゃないかと思ってます。実際に夜友達と遊びに来て、じゃあ次は昼間家族と行ってみようって人がいたりしたので。


夜はガラッと雰囲気が変わる

東京の人が東京タワーに行かないのと一緒ですよね。もっと地元の人にも愛される海地獄になる為に、地元の人が「体験」出来る交流の場を観光名所に作るのは面白いですよね。

松田:ただ飲んで騒いでみたいなパーティーじゃなくて、海地獄がきっかけで交流が生まれるのは嬉しいですね。

今日は海地獄の足湯で撮影するのですが、お二人は普段から温泉に行かれたりしますか?

永野:さっきの話じゃないですけど、別府に住んでるといつでも行けると思うから、なかなか行く機会がないですね。普段は家のお風呂(温泉ではない)に入ってますね。

松田:僕もなかなか温泉には入りには行かないですね。ほんとに疲れてるなーと思った時とか、ちょっとした行事みたいな感じですかね。文化祭まではいかないけど、遠足ではあるみたいな。

オススメはやはり海地獄でしか見られないブルーの池ですね




インタビューを読んでいる別府以外の方はもしかしたら驚かれるかもしれないですが、地元の方にとっては温泉が生活の中に当たり前にあるので、家にお風呂があるとわざわざ温泉には行かないという方も多いんですよね。
松田君の言う「遠足」や、もしかすると「ご褒美」くらいの感覚で温泉に行く地元の人も多いと思います。お二人は好きな温泉とかありますか?

永野:「鬼石の湯」の温泉は良いって聞きますね。私が好きなのは「ひょうたん温泉」ですかね。

松田:自分は別府インター前の「桜湯」ですかね。桜湯の家族風呂をたまに使うんですけど、平日延長がタダになったりするので、ゆっくりしたい時はオススメですね。


多くの観光客が足湯を楽しむ

海地獄には浸かれる温泉はないですが、足湯を使われるお客さんは多いですか?

松田:そうですね。多いと思います。ルート的には足湯が最後にあるので、足が軽くなったとおっしゃる方も多いですね。

足湯の他にお二人がオススメする海地獄のスポットは何かありますか?

永野:オススメはやはり海地獄でしか見られないブルーの池ですね。別府では噴気・熱泥・熱湯などが噴出して危険な場所を昔から「地獄」と呼んでいました。ですから地獄めぐりと言うわけです。

松田:一番人気の地獄ですよね(笑)


硫酸鉄が溶解しているため青く見える地獄

永野:雨上がりは湯気が多く見えます。湯気の出てる量はそんなに変わらないんですが、湿度などの関係で人の目に見える煙の量が変わるんですね。コバルトブルーの池は98℃の高温で、自然ですからブルーの色も日によって変わります。

松田:あとはバラ園です。まだバラを育成してる段階なんですけど、もう少ししたらお披露目出来ると思います。


素朴な疑問が1つあるんですが、今日海地獄に来た時に金木犀の香りと硫黄の匂いが混ざって、別府にいるなーって気分になったんですが、働いているお二人は硫黄の匂いとか気になったりしますか?さっきもお客さんが「温泉卵の匂いがするね」って言ってました。

永野:硫黄の匂いは気になったことないですね。

松田:金木犀は季節の匂いだから分かりますが、硫黄の匂いは一年中なので、ほとんど気にならなくなりましたね。


日によってはとても青く見える

永野:別府は地獄めぐりに代表される観光名所が沢山ありますし、温泉道のスタンプラリーなど何回来ても楽しめる場所だと思います。是非、何度も通って良い思い出を沢山作って欲しいですね。

松田:僕らを含めて5名で海地獄の庭園を管理してるんですが、四季折々の植物や花が植えてあるのでそれぞれの季節の美しさがあります。是非1度と言わず何度でも遊びに来て欲しいですね。


STAFF Tシャツも洒落が効いている



MODEL PROFILE

名前:永野政雄(Masao Nagano)
年齢:60歳
出身:別府
職業:海地獄の庭園管理
(写真左)

名前:松田真也(Shinya Matsuda)
年齢:29歳
出身:別府
職業:海地獄の庭園管理
(写真右)


CREDIT

タイトル:THE GARDEN OF HELL IS ALWAYS BEAUTIFUL
撮影日:2020年10月19日
写真撮影&インタビュー:東京神父

撮影協力:海地獄、別府市、別府市温泉課、千壽智明さん

※温泉や個人の情報は全て撮影当時のものです。

ONSEN INFO

海地獄足湯

今から約1200年前、貞観九年正月、鶴見岳噴火と共に出来た熱泉のひとつが海地獄。水面が海のようなコバルトブルーに見えることからその名が付けられた。明治43年に初代千壽吉彦が海地獄を活用し、遊覧施設などを整えて2銭の入場料を徴収したことが本格的な観光としての地獄めぐりの始まり。地獄の源泉100%かけ流し。海地獄の足湯は地獄そのものを味わうことができる。



住所:大分県別府市大字鉄輪559-1


営業時間:8:00〜17:00


入浴料金:大人(高校生以上)400円
小人(小・中学生)200円
年中無休(施設入場料で足湯利用可能)


泉質:塩化物泉


地図:湯巡りマップ


公式HP:別府八湯温泉道サイト海地獄



BEPPU ONSEN ROUTE 88