BEPPU ONSEN ROUTE 88

No.55

安波拓哉、稲垣健児

湯治の宿 大黒屋 今も受け継がれる湯治宿の温泉

元バーテンダーで「大黒屋」の4代目安波さんと元ウエディングプランナーで「かんなわ六画ストア」のオーナー稲垣さん。別府の鉄輪で商いを営み、この街で日々を紡いでいます。
現在は二人が中心となって主催する月1限定のBar「風呂本商店」を旧鉄輪むし湯跡(鎌倉時代の建治2年に一遍上人によって創設されたと言われている)にて開催。このBarをやることになったきっかけ。そして、この街で生きるということを語ってもらいました。今回は写真を映画のポスター風にデザインしてお届けします。


Writer & Photographer : 東京神父

この街で生きるということ

まずはお二人の簡単な生い立ちから聞かせていただけますか?

安波:僕は別府市の鉄輪で生まれ育って、18歳まで鉄輪にいました。大学で福岡に行って、そのまま福岡で就職して結婚。バーテンダーをやってたんですが、なんだかんだで15年いましたね。その後、別府に帰ってきて今6年目になります。


大黒屋を継ぐために帰ってきたって感じですかね?

安波:そうですね。


湯治宿としても利用出来る大黒屋

稲垣さんは別府出身ではないですよね?

稲垣:僕は臼杵出身で、18歳まで臼杵にいました。20代の頃は佐賀県でウエディングプランナーをやってましたね。20代随分働いたので、30歳になった時に自分のペースで働きたいと思い、結婚を機に農業を始めました。その後、36歳の時に離婚を経験したり、作ることよりも売ることの方が得意だと気付いて、八百屋を始めることにしました。


なぜ鉄輪を選んだんでしょうか?

稲垣:2020年にお店がオープンした時は大分市でやっていたんですが、別府からのお客さんが多くて。いつかは別府でもやりたいなと思っていたんですね。それで、2022年に2号店が鉄輪にオープンしました。最初は鉄輪は観光地なので候補から外していたんですね。旅行客はなかなか野菜を買わないですよね。観光と消費期限が短いものって相性がよくないので。ただなかなかいい物件が見つからずで。そんな時に地獄蒸し工房の大石さんのイベントに参加した時に「今あそこ空いてるよ!」って言われたのが今の店舗なんですよ。よく考えたら鉄輪には「地獄蒸し」があるから、野菜との相性はいいのかもしれないと思って、ご存知の通り立地も最高だったので即決しました。

「地獄蒸し」×「野菜や果物」×「何か」この何かが見つかったら爆発的に売れる商品が誕生したりするんじゃないかと思ったりもするんですが(笑)今は鉄輪店だけなんですよね?

稲垣:そうですね。1年くらいは大分店と別府店でやっていたんですが、今は鉄輪だけでやっている感じですね。住んでるのは今も大分市です。


野菜もそうなんですが、スムージーが安くて美味しくてビックリしました。

稲垣:六画ストアのあるいでゆ坂とその上のみゆき坂で雰囲気が全然違うんですけど、みゆき坂はどちらかというと観光メイン(地獄めぐりなどがあるエリア)、いでゆ坂は湯治メイン(むし湯などがあるエリア)って肌感覚であって。野菜を扱っていることもあるので、より地元感や湯治を体感してもらいたいなと思って、スムージーも観光地値段にはしてないですね。


別府でベスト3に必ず入るスムージーだと思うので、インタビューを読んでいる皆さんもぜひ。ちなみに野菜を買って、その場で地獄蒸しを楽しんだりとかは出来るんですか?おでんも食べましたが、東京の名店並の美味しさですよ。ほんとにお世辞抜きで。

稲垣:ありがとうございます。うちのお店から地獄が出ているわけではないので、その場でっていうのは現状は難しいんですが、なんとかしたいと思っていた頃に知り合ったのがまさに大黒屋さんで。大黒屋さんの地獄をお借りして使わせてもらって、今は「地獄蒸しおでん」を作って出してます。むし湯の智恵美おばちゃんが大黒屋さんの地獄を使わせてもらったらいいのよって言って下さって。女将さんも無料でどうぞどうぞ、って感じだったんですけど、やっぱり商売をしているので無料って嫌で。今は使用料をお支払いして、使わせてもらってる感じですね。


いでゆ坂に面している「かんなわ六画ストア」

なるほど。というか別府では地獄(噴気と温泉が同時に出る泉源のこと)って割と普通に使う言葉だとは思うんですが「地獄が出ている」とか「地獄を借りる」なんて言い方するのは初めて聞きました。鉄輪独特の表現ですよね。安波さんとも地獄で繋がった感じなんですか?

安波:うちのオカンと智恵美さんがよく飲みに行ってまして、たしか六画ストアが夜営業でお酒を出してた時に、僕も誘われて行ったのが最初じゃなかったかな?だから、知り合ってまだ1年経ってないですね。


稲垣:周りの方からは「早い」って言われますね。


というのは?

稲垣:六画ストアが鉄輪に根付くのがってことですね。


安波:早すぎるよね(笑)


稲垣:理由は3つあると思っていて「お店の立地がいい」「暮らしに直結するものが売っている」「人が集うことが出来る場所」だということです。地元の方にも愛される場所になってきてるのかなとは思います。うちはこれでいいんだって思えたのも大きいですよね。皆さんから嬉しいお言葉をいただけるので。


いや、多分もう一つ理由があって、それは「人」で。つまり、稲垣さんだと思います。もちろん、安波さんや智恵美さんもそうで。

稲垣:そう言っていただけると嬉しいですね。


安波:呼ばれて飲みに行った時も、初めて会った気がしなかったですしね。地元の人間って外で飲んで鉄輪の景色を改めて眺めることってほとんどないんですよ。そこからみんなでたまに飲みに行くようになって、二人で鉄輪で夜営業したいよねって最初は小さな夢の話から始まりました。観光協会の田中(安波さんの高校の同級生)に言ったんですよ。そしたら「やるなら俺はあそこしか思いつかんわ」って言ってたのが今まさに「風呂本商店」をやってる「旧鉄輪むし湯跡」なんですよね。


いつ「風呂本商店」の話を聞こうかと思ってたんですが、めちゃくちゃ上手く繋げてくれてありがとうございます(笑)

稲垣:初めて会った時、飲みながらずっと難しい顔して外を見てたんですよ。いでゆ坂を見ながらずっと。多分その時「これなんか出来るな」って考えてたんでしょうけど、内心こっちはヒヤヒヤで(笑)


安波:いや、ほんとに鉄輪でずっと生まれ育って来たのに、初めて見る光景だったんですよね。


東京の人が東京タワーに登らないように、地元だからこそ、当たり前すぎて見えなかった景色だったってことですよね。

夜の鉄輪ってむちゃくちゃいいな




安波:そうですね。灯台下暗しってこのことかと。


多分、それって一回別府以外の街を見てるからこそって感覚でもあると思うんですよね。

安波:そうですね。別府の良さは年齢を重ねる、つまり沢山の経験をしてきて初めてわかるものかもしれないですよね。鉄輪で生まれ育った僕が言うのもおかしな話なんですけど、夜の鉄輪ってむちゃくちゃいいなと思ったんですよね、その時。


いや、僕もその気持ちめちゃくちゃ分かります。夜の別府って本当に浪漫と哀愁があるんですよ。僕も別府の田の湯で生まれ育ってますが、この街の魅力ってそういう「浪漫」とか「哀愁」とか、もっと言えば「愛」みたいなものを恥ずかしげもなく素敵だって言えるところにあると思うんですよ。街やこの街に住む人がそれを受け入れてくれるから。小さなことに感動する自分でいいんだって、気付かせてくれるんですよね。

稲垣:確かに別府にいると、そういう一見気恥ずかしいこともサラッと言えちゃったりするかもしれないですね。多分、彼も旅館組合の青年部に所属してたりもあったから、色々企画を考えていたんでしょうけど、ずっと難しい顔でコンクリートの道を見てるから「この子おもろいな」って思っちゃって(笑)


ある意味、浪漫を感じてたのかもしれないですよね、その湯けむりがたちのぼるコンクリートに。

稲垣:いや、ほんとにそうだと思います。


安波:絶対に街を盛り上げる何かがやれるなって思ったんですよね。


きっと彼らが主催するから人が集う場所になる

そこから「風呂本商店」の開催に繋がっていくんですね。

稲垣:僕が結構受け身なので、彼がグイグイ来てくれるから、それも心地良かったですよね。一緒にむし湯跡を見に行って、ここしかないねって話になって。完全にイメージできたんですよね。3人で「勝ったな」って言ってましたね(笑)


安波:元々、田中が僕にワインバーをやって欲しいと思ってくれていたみたいで、今回の話をしたら「あそこしかないでしょ」って感じで。主催という意味では3人でやってる感じですね。


僕らは酒場ユニット




稲垣:彼は彼で面白くて、拓哉の力になりたいって言っていて、それはつまるところ、地元の人達が喜べる何か、だと思うんですよね。そこに熱い想いを持っているので。


実際にもう動き出してる感じですよね。

安波:すでに月1回で開催していて、次回が4回目になります。(インタビュアーの東京神父が撮影したのは第3回目)


タイミングとご縁と3人の想いががピッタリ重なって、始まるべくして始まったんですね。風呂本商店の由来は?

安波:田中の案なんですけど、他の温泉地だと温泉発祥の地名は湯本って言うらしいんですよ。箱根湯本とか言うじゃないですか。でもなぜか別府は呼び方も住所も「風呂本」なんですよ。開催してる場所がむし湯跡なので、その名残りを残したかったということはありました。


稲垣:「商店」は名前にBarを入れる案もあったんですが、お酒だけじゃなくて、おでんやおつまみや物販など、一つに捉われず自由な形でやりたかったのでそういう名前にしました。毎回コラボもしてますし。


第3回目は僕ともコラボしていただき、ありがとうございました。チラシにプロの写真家が撮影に来るよと入れていただき光栄でした。その自由な感じが別府っぽいですよね。僕だったら安易に「風呂Bar」とかにしそうですが、そのへんのネーミングセンスも感じます。

安波:ベースは月1回現れる街の立ち飲み屋なんですが、それこそ神父さんがやられているアーティストと写真家のユニット(HEAVENLY KILLERS)みたいな感じで、僕らはBarイベントで人を繋げる酒場ユニットだと思ってます。


鉄輪の湯けむり後しのおぼろ月

少し長くなるんですが、あのイベントの日に夜の鉄輪を撮影して思ったのが、むし湯跡の目の前に満月が上がるじゃないですか?あれを撮影した時に鳥肌が立つ感覚があって。鉄輪は湯けむりでおぼろ月夜になるんですよね。僕が今撮影しているこの「別府温泉ルートハチハチ」も88か所目は「満月温泉」という温泉に入りながら満月を見るというイベントをやりたいと思っているんですね。まさにその別府の浪漫や情緒みたいなものを肌で感じた一日だったんですよね。

湯けむりごしに月を見ながらお酒を飲む。近所の人たちの笑い声が聞こえてきた時に「あぁ、なんて贅沢なんだろう」って口に出して言っちゃいましたからね。その贅沢がここでは日常なんだということが本当に素敵だなと。

その場所を作っている3人がやっぱりあの日、僕にはとても魅力的に見えたし、いい笑顔で手や身体を動かしてたんですよね。きっと今、心が動いてるんだろうって想像しながらシャッターを切ってましたね。地域を盛り上げるとか、目の前の人の笑顔とか、自分たちがやりたいこととか、そういうこと全部ひっくるめて、凄く愛を感じました。

左から安波さん、田中さん、稲垣さん

安波:そう言ってもらえたら嬉しいですね。後はやっぱり続けることが大事ですよね。


稲垣:来てくださった方に喜んでもらえているのが本当に嬉しいし、励みになってますね。


さて、ここからは少し温泉の話も。好きな温泉やよく行く温泉があれば。

安波:鉄輪に住んでるんですが、渋の湯の前に昔はもと湯ってのがあって、子供の頃はよく入ってましたけど、実はあんまり行かなくて(笑)自分の家が温泉宿ってこともありますが、家の風呂に入ってますね。あとは湯布院の塚原温泉(日本三大酸性泉)と九重町の寒の地獄(冷泉)に入った時はびっくりしましたね。子供でも泉質の違いが分かるというか。


稲垣:僕は別府出身でもないですし、あんまり温泉に対して思い入れはなくて、臼杵出身で大分市に住んでるので、ほんとに観光の方が行くような温泉しか行ってなかったですね。ひょうたん温泉とか鬼石の湯とか。鉄輪でお店をやるようになってから、いわゆる公衆浴場やディープな温泉にも入りましたけど、その多様さや文化、あと安さに驚きましたね。熱の湯なんて無料ですからね。「これだ!」って温泉はまだないんですが、サウナが苦手な僕も入れた「鉄輪むし湯」にはハマりましたね。


大黒屋の温泉

僕もむし湯大好きです。あれはハマりますよね。

稲垣:むし湯は水風呂に入らなくていいじゃないですか(笑)


安波:(大爆笑)


そういう意味ですか?(笑)むしろ僕は水風呂があれば完璧な施設だと思ってる派ですが(笑)

稲垣:あとこれは別府でしか出来ないことの一つだと思うんですが、仕事の合間に少し時間が空いた時や休憩中に、温泉に入りに行けるじゃないですか?これは思ってる以上に楽しいですし、何よりリフレッシュ出来ますね。泉質とかが分かるようになっちゃうと逆に沼にハマりそうで、今は温泉といい距離感を保ってる感じです。


自分から動くことの大切さ




初々しい恋愛もいいと思いますが、どっぷり沼にハマる恋愛も楽しいので、まずはスパポートを手に入れて別府八湯温泉道に挑戦するところから始めてみるのもいいんじゃないでしょうか?

稲垣:たしかにうちの店にも名人の方がたくさんいらっしゃるので、僕が名人になっていたら、話が広がりますよね。まだ今はいい距離のお付き合いが心地良いですけどね。


受け身の人生。これもまた個性ですからね。いいと思います。

安波:地元で働いていると実際なかなか行かないですよね。もっと知らなきゃいけないなとは思うんですが、別府で暮らしていると逆に温泉の良さを感じる機会に恵まれないのかもしれないですよね。それこそ、今回撮影して頂いて、自分から動くことの大切さを考えさせられましたね。


稲垣:今、受け身を全否定した?


安波:(笑)いやいや、自分がまだまだ動けてないなと思って。受け身の人もいて良いんですよ。それこそが多様性ですから。


みんなちがって、みんないい

ですです。「私と小鳥と鈴と」ですね。

稲垣:それ、なんですか?


みんなちがって、みんないいっていう金子みすゞの詩ですね。互いが同じである必要はないけれど、互いを認め合えれば同じ場所で尊重しあって生きていくことができる。みたいな意味の詩で。それってまさに別府が体現している多様性だと思うんですよね。

安波:やっぱり僕ら温泉巡りしないとダメかもしれないですね(笑)


僕が温泉巡りを実際にやってみて思ったことは、何事もやってみて初めて分かるんだなということと、温泉以外の気付きがとても多いってことなんですよね。出逢う人、自然の豊かさ、歩いて初めて分かる景色、街で生きている人のこと。別府のことを誰かに聞かれた時に、自分が別府を体感していないと何も説明出来ないですよね。だから観光や接客を生業にしている人はやっぱり「別府を知る」ことはやっておいた方がいいと思います。

歩くと良さが分かる街

安波:確かに自分の目で見たことの方が説得力がありますよね。僕が宿をやっていて思うのは、人はまだまだ繋がれるってことで。遠くから来た人がこんなに別府は素敵だって言ってくれる。僕ら地元の人間じゃ気付かない魅力を逆に教えてもらうんですよ。

「風呂本商店」もそうなんですが、そういう外と内を繋げるハブになりたいし、もっと言うなら内でもまだまだ繋がれると思うんですよね。別府が普通の田舎と違うところは外を排除しないところだと思うんです。だから、自然と繋がりや縁が生まれる。やっぱりこの街で生きるなら「人とのご縁」を大事にしていきたいですよね。


稲垣:僕もそう思います。別府は知れば知るほど面白い街ですし、縁が繋がる街ですよね。神父さんもそうだと思いますが、ただの温泉紹介じゃなくて、こうやって僕らをインタビューしたり「人」を大事にされてるじゃないですか。神父さんが別府出身で別府の気質を持っていることも大きな理由なんじゃないかと思うんですよね。

別府の人の温かさってまさにそこで。人を大切にする、それは何も大それたことじゃなくて、暮らしの中でって意味です。ご近所付き合いだったり、他愛のない挨拶だったり、小さな感謝だったり。それこそがこの街で生きるということなんじゃないかと思います。


一言で言うなら、別府は「愛のある街」なんですよね。最近は「愛について考えさせられる街」だと僕は思っています。人が生きるということは「愛を学ぶ」ことなんじゃないかと思ったりするので、愛を学びたい、愛を知りたい、最近愛が足りていないと思う人はぜひ別府に来て欲しいですよね。今日はありがとうございます。最後にこれから別府に来る人へメッセージをお願いします。

お酒と温泉と人に酔って欲しい




安波:僕はやっぱり「地獄蒸し」を食べて欲しいと思いますね。あと、湯治や地獄蒸しって少しハードルが高い、手間がかかるってイメージがあると思うんですけど、全然そんなことはなくて。一泊でも泊まって、温泉に入って、あー気持ちいいって思ったらすでに湯治だと思うんですよね。

もっと気軽に今の時代に合った湯治でいいと思うんですよね。別府でワーケーションすればそれも湯治ですし。だから、気軽に鉄輪に来て、気軽に湯治を楽しんでもらえたら嬉しいですね。


むし湯番台の智恵美さん

稲垣:旅行する時って観光案内サイトとかを見て、誰かのおすすめの場所や有名な観光スポットに行くじゃないですか。そうではなくて、自分の足で歩いて自分のプランで街を楽しんでほしいって思いますね。

他の観光地は分かりませんが、別府はそれが楽しい街だと思うんですよ。温泉を軸にしながら、例えば良さげなお店を自分で探して、そこの店主さんのおすすめを聞いたり、地元の人と交流したり。別府は縁の街ですから、自然とそのご縁が繋がる不思議な街なんですよね。


かんなわ六画ストアで買った野菜を
大黒屋の地獄蒸しで蒸すことも出来る

別府は観光地以外のディープな場所が本当に沢山あって、例えば大黒屋さんの外のスペースで湯けむりを浴びながら、今まさにこうやって地獄蒸しを食べてるのも凄いディープですし、本当に簡単に体験出来てしまう。さっきも言いましたが「別府を知る」そして安波さんがおっしゃっていた「自分から動くことの大切さ」っていうのは観光客の方にも当てはまることなのかもしれないですよね。

稲垣:矛盾してるかもしれませんが、気軽に深掘りして欲しいですよね。観光スポット以外でも、それぞれのお気に入りを見つけてほしいですね。「風呂本商店」も鉄輪のちょっとしたスパイスだったり、地元の方と観光客の交差点みたいになれたらいいなと思いますね。


安波:街に溶け込んで欲しいですよね。それこそ「風呂本商店」は地元のお客さんも観光客も来るので「明日温泉ここ行こうと思うんですけど」「あんた、そこよりここの方がいいよ」みたいな会話が生まれるんですよ。そういうのが素敵だと思うんですよね。このBarを旅の目的にして別府に来るのもいいかもしれないですね(笑)せっかく別府に来るなら、お酒と温泉と人に酔って欲しいですね。


会話の動線が上手いのは元バーテンダーとウエディングプランナーだからですかね?(笑)最高の締めの言葉をありがとうございます!

地獄蒸しで蒸した野菜は驚くほど甘い




MODEL PROFILE

名前:安波拓哉(Takuya Yasunami)
年齢:40歳
出身:別府市
職業:大黒屋4代目
(元バーテンダー、ソムリエ)

名前:稲垣健児(Kenji Inagaki)
年齢:41歳
出身:臼杵市
職業:かんなわ六画ストアオーナー
(元ウエディングプランナー)


CREDIT

タイトル:この街で生きるということ。
撮影日:2024年10月16日
写真撮影&インタビュー:東京神父

撮撮影協力:別府市、別府市温泉課、大黒屋、かんなわ六画ストア、観光協会田中さん、鉄輪むし湯、智恵美さん、ぺやんぐちゃん、まみ、高麗房、わたなべまき



※温泉や個人の情報は全て撮影当時のものです。

ONSEN INFO

大黒屋

大分県鉄輪にある湯治宿。100年以上の歴史があり、敷地内で地獄蒸しも味わえる情緒あふれる自炊宿。昔ながらの貸間スタイルで泊まることができ、温泉は独特な岩風呂仕様になっている。



住所:大分県別府市鉄輪3


営業時間: 11:00〜15:00(立ち寄り湯)


入浴料金:300円


泉質:単純泉


地図:湯巡りマップ


公式HP:別府八湯温泉道サイト



EVENT INFO

風呂本商店

〜月イチ開催 湯けむりBAR〜風呂本商店〜
鉄輪の蒸し湯広場に月1限定で現れるBARのような商店。元バーテンダーで湯治宿「大黒屋」若旦那TAKUと、おしゃれな街の八百屋さん「かんなわ六画ストア」店主KEN→BOWによる、新鮮野菜や果実と地獄蒸しを活かしたタパスでお酒を楽しむことができます!



住所:大分県別府市風呂本


営業日: 不定期(月1回)
最新の情報はインスタをご覧下さい


営業時間: 18:00〜22:00


参加料金:無料


泉質:温かい


イベント当日の様子:2024.9.16(第3回)



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